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今回は、JR中央線「荻窪」駅を中心に個性的な街並みを形成し、
歴史と文化を感じさせるもうひとつの荻窪を訪ねてみました。
荻窪の位置する杉並区は、新宿と吉祥寺に挟まれ、京王井の頭線・JR中央線・東京メトロ東西線・東京メトロ丸ノ内線など、複数の路線が都心へと伸びています。特にJR中央線沿線には、高円寺・阿佐ヶ谷・荻窪・西荻窪などの駅が点在し、杉並区の経済の中心としての役割りを果たしてきました。その中でも荻窪駅の歴史は古く、明治22年に開通した甲武鉄道がその前身となります。第二次世界大戦が終了するまで荻窪は、将校の居住地や別荘地となり、現在の駅南側のお屋敷町の雰囲気をはじめ、杉並区の中でも個性的な街並みが形成されてきました。
賑やかさの背景にある、“落ち着いた荻窪”に触れてみましょう。

JR中央線「荻窪」駅南口を出ると、すぐ目の前に「南口仲通り商店街」が伸びています。その商店街の中ほどを左に折れ少し歩いたところにある、お屋敷町が広がる荻窪四丁目界隈。かつては「西の鎌倉、東の荻窪」といわれるほどの別荘地だった面影が、周辺の閑静な住宅街に残っています。華やかなイメージが強い荻窪エリアですが、この落ち着いた雰囲気は意外でした。
静かな住宅街の一画、木々に覆われるように「大田黒公園」が位置します。瓦屋根の正門から一歩足を踏み入れると、両脇に銀杏並木が続きます。きっと秋には黄金色に輝いて美しい風景を楽しませてくれることでしょう。レンガ色の記念館では、大田黒氏が生前愛用したピアノや蓄音機なども見学でき、タイムスリップしたような懐かしい雰囲気に浸りました。
日本に初めてドビュッシーやストラビンスキーの名を紹介し、60有余年にわたって日本の音楽育成に貢献した「大田黒元雄」氏(1893〜1979)の屋敷跡地を杉並区が整備して、昭和56年10月1日に開園しました。区内としては初めての回遊式日本庭園で、正門を入ると白い御影石を敷いた園路、左右には樹齢100年を超える大イチョウの並木が続きます。また、茶室と休憩所の他に広々とした緑の芝生の前方には池があり、筑波石と植込みで飾られ、ほとりにはあずま屋が建っています。芝生の広場の西寄りには、大田黒氏の仕事場であった当時としては珍しい西洋風の建物、レンガ色の記念館が保存され、愛用のピアノや蓄音機が展示されています。
●開園時間/午前9時〜午後5時(入園は午後4時30分まで)
●休園日/年末年始 ※入園無料
(JR中央線「荻窪」駅南口より徒歩10分)
大田黒公園から青梅街道を荻窪駅北口に向かって歩きます。北口駅前は、南口とは表情の異なる賑わいを見せています。青梅街道沿いの商店街や青梅街道の北側に位置する路地沿いにあるいくつもの商店街が、庶民的で親しみやすい街並みを形づくっているようです。そのひとつ「教会通り商店街」は、全国でも珍しいネーミング。大正6年に設立された「天沼教会」に由来し、荻窪の街の発展を見守り続け、地域の人々に愛されています。
1917年(大正6)に設立された90年の歴史を持つ伝統ある教会で、井伏鱒二の「荻窪物語」にも登場します。毎週土曜日の安息日には400名近くの人々が礼拝に訪れます。会堂の中にはドイツのシュッケ社制作による18ストップの大きなパイプオルガンがあり、都内でも有名な聖歌隊と共に礼拝の讃美歌を聴くことができます。また、ベルコワイヤーがあり、アメリカより輸入したこのベルの演奏を地域の方々にも参加してもらい、「荻窪の音楽祭」などで演奏会を開き活躍しています。
(JR中央線「荻窪」駅北口より徒歩5分)
「天沼教会」から「教会通り商店街」を荻窪駅北口に戻り、JR中央線沿いを西荻窪方面に歩き、環状八号線を超えると、正面に荻窪の名前の起原となった光明院の山門が見えます。奈良時代の和銅元年(708年)、観音像をおぶった一人の旅の行者がこの地を訪れました。不思議にも観音像が急に重くなり、歩くことができなくなってしまったのです。旅人は「観音像はこの地に何か縁があるのではないか」と思い、付近一帯に自生していたオギ(荻)を刈り取って草堂を造り、観音像を安置しました。その草堂の名を「荻堂(荻寺)」と名づけ、それが「荻窪」の地名の起原になったといわれています。
真言宗豊山派に属する慈雲山荻寺光明院は、千手観音を本尊とする観音堂を中心に、 不動明王安置、閻魔堂閻魔大王安置、鐘楼堂を持つ荻窪随一の古刹。また、嘉永3年に再建された本堂、元文5年に建てられた六地蔵、梵鐘などは杉並百景の一つに選ばれています。また、梵鐘は上林暁箸「光明院の鐘の音」の中でも紹介されています。
(JR中央線「荻窪」駅西口より徒歩3分)
「ラーメンの町」や「レトロな町」として知られる荻窪ですが、こうしたひと言では表現できない深い歴史と、穏やかな街の風景に触れてみませんか。
【散策コース】
荻窪駅→賑やかな南口仲通り商店街を抜け、静かな住宅街を経て大田黒公園へ→青梅街道から荻窪駅北口へ歩き教会通り商店街を経て天沼教会へ→光明院まで散策(所要時間約1時間30分)

自然と文化があふれる、恵まれた住環境。
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交通/JR中央緩行線、総武線、東京メトロ丸ノ内線・東西線「荻窪」駅徒歩3分
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交通/都営三田線・浅草線「三田」駅徒歩5分、JR山手線・京浜東北線「田町」駅徒歩6分
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交通/東京メトロ半蔵門線・東急田園都市線「渋谷」駅徒歩8分、JR山手線・東急東横線・東京メトロ千代田線「明治神宮前」駅徒歩8分、 JR山手線「原宿」駅徒歩9分

【実施期間】2008年1月22日(火) 〜 2008年4月21日(月)
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